2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2026年5月(CBT)
問8 (ライフプランニングと資金計画 問8)

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問題

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)試験 2026年5月(CBT) 問8(ライフプランニングと資金計画 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

企業年金等に係る税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  • 確定拠出年金の企業型年金において企業型年金加入者が拠出した掛金(マッチング拠出により拠出した掛金)は、所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
  • 中小企業退職金共済において事業主が支払った掛金は、被共済者である従業員の給与所得として所得税の課税対象となる。
  • 小規模企業共済において個人事業主が支払った掛金は、事業所得の金額の計算上、必要経費となる。
  • 確定拠出年金の個人型年金において個人型年金加入者が一括で受け取った老齢給付金は、一時所得として所得税の課税対象となる。

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この過去問の解説 (2件)

01

「掛金を払っているのは誰か」「その掛金はどの控除に入るのか」「受け取る時の所得は何になるのか」。企業年金や共済制度の税金は、この3つを順番に確かめるだけで整理がぐっと楽になります。

選択肢1. 確定拠出年金の企業型年金において企業型年金加入者が拠出した掛金(マッチング拠出により拠出した掛金)は、所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。

企業型確定拠出年金で、会社が出す事業主掛金に加入者本人が上乗せして拠出する仕組みをマッチング拠出といいます。この本人が負担した分(企業型年金加入者掛金)は、その全額が小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象になります。iDeCoの掛金とまったく同じ扱いだと考えておけば迷いません。本記述は適切で、これが本問の正解です。

選択肢2. 中小企業退職金共済において事業主が支払った掛金は、被共済者である従業員の給与所得として所得税の課税対象となる。

中小企業退職金共済で事業主が支払う掛金は、従業員に支払われる給与ではなく、将来の退職金の原資として中退共に積み立てられるお金です。そのため掛金を支払った時点で従業員に課税されることはなく、課税されるのは実際に退職金を受け取る段階です。その際は、一時金で受け取れば退職所得、分割で受け取れば公的年金等の雑所得として扱われます。なお事業主側では、法人なら損金、個人事業主なら必要経費になります。掛金の支払時点で給与所得になるとする本記述は誤りです。

選択肢3. 小規模企業共済において個人事業主が支払った掛金は、事業所得の金額の計算上、必要経費となる。

個人事業主が支払う小規模企業共済の掛金は、事業所得の計算上の必要経費にはなりません。全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となり、所得金額の全体から差し引く形で税負担を軽くします。上限である月7万円を払っていれば、年84万円がまるごと控除されるということです。売上から差し引く必要経費なのか、所得全体から差し引く所得控除なのか。ここを取り違えているのが本記述の誤りです。

選択肢4. 確定拠出年金の個人型年金において個人型年金加入者が一括で受け取った老齢給付金は、一時所得として所得税の課税対象となる。

個人型年金加入者が老齢給付金を一時金として一括で受け取った場合、その所得区分は一時所得ではなく退職所得です。長期間かけて積み立てた老後資金という性格が退職金と共通しているため、退職所得控除を使える分だけ税負担が軽くなるように設計されています。年金として分割で受け取れば雑所得となり公的年金等控除の対象になるので、受け取り方によって所得区分が変わる点もあわせて押さえておきたいところです。一時所得としている本記述は誤りです。

まとめ

今回の4つは似た場面で顔を出す制度ばかりですが、掛金を出す主体と受け取る時の所得区分の組み合わせが頭の中で表になっていれば取り違えません。なかでもiDeCoの一時金受取が退職所得になるという点は繰り返し問われる定番の論点なので、年金で受け取った場合との違いまで含めて、この機会に整理しておきましょう。

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02

ライフプランニングと資金計画分野から、企業年金等に関する問題です。
公的年金は、原則として、加入が義務付けられている年金制度です。
企業年金等は、この公的年金を補うための制度となっています。

選択肢1. 確定拠出年金の企業型年金において企業型年金加入者が拠出した掛金(マッチング拠出により拠出した掛金)は、所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。

適切
マッチング拠出とは、企業型確定拠出年金において、事業主が拠出する掛金に追加で加入者が掛金を上乗せできる制度です。
加入者が拠出する掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象となり、所得税および住民税が負担軽減につながります。
 

選択肢2. 中小企業退職金共済において事業主が支払った掛金は、被共済者である従業員の給与所得として所得税の課税対象となる。

不適切
中小企業退職金共済とは、中小企業が加入することができる退職金制度です。
原則、被共済者は従業員となり、役員や個人事業主は対象者となりません。
事業主が掛金を負担しますが、従業員の給与所得とはならず、給与として課税されません。
退職金受取時に、一時金として受け取る場合に退職所得、年金として分割で受け取る場合は公的年金等に係る雑所得として課税されます。

選択肢3. 小規模企業共済において個人事業主が支払った掛金は、事業所得の金額の計算上、必要経費となる。

不適切
個人事業主が支払った掛金は、確定申告時に、小規模企業共済等掛金控除として所得金額から控除することができます。
この控除によって、住民税と所得税の負担を軽減することができます。

選択肢4. 確定拠出年金の個人型年金において個人型年金加入者が一括で受け取った老齢給付金は、一時所得として所得税の課税対象となる。

不適切
個人型年金において、老齢給付金を一括で受け取った場合の所得は、退職所得となります。
また、年金として分割で受け取る場合の所得は、公的年金等に係る雑所得となります。

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