2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2026年5月(CBT)
問11 (リスク管理 問1)

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問題

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)試験 2026年5月(CBT) 問11(リスク管理 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

保険法および保険業法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  • 生命保険契約および損害保険契約は保険法の適用対象となるが、共済契約は、その保障内容にかかわらず、保険法の適用対象とならない。
  • 保険金の支払時期に関して、保険法の規定よりも保険金受取人にとって不利な内容である保険約款の定めは無効となる。
  • 保険業法によれば、保険期間が1年以内の保険契約の申込みをした者は、申込みをした日から8日以内であれば、書面または電磁的記録によりその保険契約の申込みの撤回等をすることができるとされている。
  • 保険会社の経営の健全性を示すソルベンシー・マージン比率が300%を下回った場合、監督当局による業務改善命令などの早期是正措置の対象となる。

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この過去問の解説 (2件)

01

保険法と保険業法は名前が似ていますが、保険法が契約当事者間のルールを定めた民事の法律であるのに対し、保険業法は保険会社の監督を目的とした法律です。本問では、共済契約への適用範囲、片面的強行規定、クーリング・オフ、そして健全性の指標という4つの論点が並びます。

選択肢1. 生命保険契約および損害保険契約は保険法の適用対象となるが、共済契約は、その保障内容にかかわらず、保険法の適用対象とならない。

保険法は、実質的に保険契約と同じ機能を持つ共済契約についても適用対象に含めています。保険法第2条の定義規定では「保険契約、共済契約その他いかなる名称であるかを問わず」という表現が使われており、名称が共済であることを理由に適用対象から外れることはありません。この記述は不適切です。JA共済やこくみん共済coopなどの共済は、根拠法こそ農業協同組合法や消費生活協同組合法など保険業法とは別の法律ですが、契約内容が保険と同等であれば保険法の規律を受けます。

選択肢2. 保険金の支払時期に関して、保険法の規定よりも保険金受取人にとって不利な内容である保険約款の定めは無効となる。

この記述は適切で、本問の正解に当たります。保険法では、保険金の支払時期に関する規定をはじめとして、契約者や被保険者、保険金受取人の保護に関わる多くの規定が片面的強行規定とされています。片面的強行規定とは、法律の定める内容よりも契約者側に不利な約款の定めを無効にする規定のことで、保険会社が約款で法律より支払いを遅らせるような条項を設けても、その部分は効力を持ちません。契約者側に有利な内容に変更することまでは妨げられない、非対称な規定だと理解しておくとよいでしょう。

選択肢3. 保険業法によれば、保険期間が1年以内の保険契約の申込みをした者は、申込みをした日から8日以内であれば、書面または電磁的記録によりその保険契約の申込みの撤回等をすることができるとされている。

保険業法上のクーリング・オフ制度は、保険期間が1年を超える契約が対象で、保険期間が1年以内の契約はそもそも対象外とされています。申込日または契約に関する重要事項を記載した書面を受け取った日のいずれか遅い日から数えて8日以内という期間の部分は実際の制度と近いのですが、対象となる保険期間の範囲が本記述とは逆になっています。保険期間1年以内の契約が対象になるとする本記述は不適切です。

選択肢4. 保険会社の経営の健全性を示すソルベンシー・マージン比率が300%を下回った場合、監督当局による業務改善命令などの早期是正措置の対象となる。

ソルベンシー・マージン比率が早期是正措置の対象となる基準は、300%ではなく200%でした。200%以上なら措置の対象外、100%以上200%未満なら経営改善計画の提出、100%未満ならさらに踏み込んだ命令、という区分です。300%としている本記述は不適切で、この数字の取り違えは定番の引っかけといえます。なお健全性の指標そのものは、2026年3月期から経済価値ベースの新しい比率へと切り替わり、早期是正措置の区分も100%・70%・35%を境とする形に改められました。基準の水準に応じて段階的に措置が発動されるという骨格は、新旧どちらの枠組みでも変わりません。

まとめ

今回問われた4つは、いずれも数字や対象範囲を正確に覚えているかがポイントになる論点でした。ソルベンシー・マージン比率の従来基準200%、クーリング・オフの対象となる保険期間、共済契約への保険法の適用、そして片面的強行規定の考え方は、どれも単独でも繰り返し出題される定番テーマです。数字を伴う論点は特に、うろ覚えのまま試験に臨むと逆の基準で記憶していることに気付きにくいので、条文の趣旨とセットで確認しておくとよいでしょう。

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02

リスク管理分野から、保険法および保険業法に関する問題です。
・保険法
→保険契約に関するルールを定める
・保険業法
→保険会社や保険募集人が守るべきルールを定める

選択肢1. 生命保険契約および損害保険契約は保険法の適用対象となるが、共済契約は、その保障内容にかかわらず、保険法の適用対象とならない。

不適切
共済契約や少額短期保険も、保険法の適用対象となる場合があります。

選択肢2. 保険金の支払時期に関して、保険法の規定よりも保険金受取人にとって不利な内容である保険約款の定めは無効となる。

適切
支払時期も含め、原則として、保険法の規定よりも保険金受取人にとって不利な内容である保険約款の定めは無効となります。

選択肢3. 保険業法によれば、保険期間が1年以内の保険契約の申込みをした者は、申込みをした日から8日以内であれば、書面または電磁的記録によりその保険契約の申込みの撤回等をすることができるとされている。

不適切
申込みをした日から8日以内であれば、書面または電磁的記録によりその保険契約の申込みの撤回等をすることができる制度を「クーリングオフ」といいます。
個人で申し込んだ保険契約は、一定の要件を満たす場合、クーリングオフの対象となります。
ただし、保険期間が1年以内の保険契約は、クーリングオフの対象となります。

選択肢4. 保険会社の経営の健全性を示すソルベンシー・マージン比率が300%を下回った場合、監督当局による業務改善命令などの早期是正措置の対象となる。

不適切
ソルベンシー・マージン比率とは、保険会社が予測を超えるリスクに対して、どの程度支払余力を有するかを示す指標になります。
計算式としては
ソルベンシー・マージン総額÷(通常の予測を超えるリスクに対する額÷2)×100
となります。
この比率が200%を下回った場合に、早期是正措置の対象となります。

まとめ

「ソルベンシー・マージン比率」という言葉はたまに出題されます。

詳細まで把握する必要はありませんが、大枠はとらえておきましょう。

(引用:金融庁HP「アクセスFSA 第85号」https://www.fsa.go.jp/access/22/201006b.html)

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