2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2026年5月(CBT)
問49 (不動産 問9)

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問題

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)試験 2026年5月(CBT) 問49(不動産 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」(以下、「3,000万円特別控除」という)および「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」(以下、「軽減税率の特例」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要な要件等はすべて満たしているものとする。
  • 3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間の長短にかかわらず、適用を受けることができる。
  • 3,000万円特別控除は、居住用財産で居住の用に供さなくなったものを譲渡する場合、居住の用に供さなくなった日の属する年の翌年の12月31日までに譲渡しなければ、適用を受けることができない。
  • 軽減税率の特例は、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日において5年を超えていれば、適用を受けることができる。
  • 3,000万円特別控除と軽減税率の特例は、重複して適用を受けることができない。

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この過去問の解説 (2件)

01

不動産分野から、「居住用財産を譲渡した場合の特例」に関する問題です。
「居住用財産を譲渡した場合の特例」とは、住居用財産の譲渡時に、一定の条件を満たすことで特例を受けることができる制度です。
本問では、3,000万円特別控除と軽減税率の特例について問われています。
3,000万円特別控除
→住居用財産の譲渡所得から、最高3,000万円の控除を受けられる特例
軽減税率の特例
→所有期間が10年超の住居用財産を売却した場合、通常より低い税率で課税される特例

選択肢1. 3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間の長短にかかわらず、適用を受けることができる。

適切
3,000万円特別控除の要件に、所有期間の長短はありません
つまり、短期間で行った譲渡に対しても、適用対象となります。
 

選択肢2. 3,000万円特別控除は、居住用財産で居住の用に供さなくなったものを譲渡する場合、居住の用に供さなくなった日の属する年の翌年の12月31日までに譲渡しなければ、適用を受けることができない。

不適切
3,000万円特別控除は、居住しなくなった居住用財産を譲渡する場合、居住しなくなった日から3年を経過後の日の属する年の12月31日までに譲渡すれば、適用を受けることができます。

選択肢3. 軽減税率の特例は、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日において5年を超えていれば、適用を受けることができる。

不適切
軽減税率の特例は、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日において所有期間が10年を超えていれば、適用を受けることができます。

選択肢4. 3,000万円特別控除と軽減税率の特例は、重複して適用を受けることができない。

不適切
3,000万円特別控除と軽減税率の特例は、重複して適用を受けることができます。

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02

「居住用財産の特例は所有期間が長くないと使えない」と思い込んでいると、この問題では選択肢を絞り込めません。3,000万円特別控除と軽減税率の特例は似た名前で並んで出題されますが、所有期間の要件があるかないか、期限の数え方はどうなっているかは、それぞれまったく別物です。それぞれの要件がどう違うのかを、選択肢ごとに見ていきます。

選択肢1. 3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間の長短にかかわらず、適用を受けることができる。

本記述は正しい記述です。居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除には、所有期間の長さを問う要件がありません。取得してからすぐに売却した場合でも、この特例の対象になり得ます。所有期間の長短が問われるのはむしろ軽減税率の特例のほうであり、両者を混同しないことがこの問題の核心です。これが本問の正解です。

選択肢2. 3,000万円特別控除は、居住用財産で居住の用に供さなくなったものを譲渡する場合、居住の用に供さなくなった日の属する年の翌年の12月31日までに譲渡しなければ、適用を受けることができない。

すでに居住の用に供さなくなった家屋を譲渡する場合、3,000万円特別控除の適用期限は、住まなくなった日の属する年の翌年12月31日ではなく、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日です。仮に2026年6月に転居したとすると、その3年後である2029年6月を含む年、つまり2029年12月31日までに譲渡すれば期限内となります。本記述の言うとおり翌年の12月31日で区切ってしまうと2027年12月31日が期限ということになり、実際の期限より2年も手前で打ち切ることになります。期限の数え方を誤っており、この記述は不適切です。

選択肢3. 軽減税率の特例は、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日において5年を超えていれば、適用を受けることができる。

軽減税率の特例の適用を受けるための所有期間要件は、譲渡した日の属する年の1月1日において5年を超えることではなく、10年を超えることです。長期譲渡所得として扱われる5年超という要件と混同しやすいところですが、軽減税率の特例はそれよりもさらに長い所有期間を求める特例であり、5年超とする本記述は誤りです。

選択肢4. 3,000万円特別控除と軽減税率の特例は、重複して適用を受けることができない。

3,000万円特別控除と軽減税率の特例は、それぞれの要件を満たしていれば重ねて適用を受けることが出来ます。両方の要件を満たす場合には、譲渡益から3,000万円を控除した上で、残った金額に軽減税率を適用するという形で併用が可能です。重複適用が出来ないとする本記述は誤りです。

まとめ

3,000万円特別控除には所有期間の要件がなく、期限は住まなくなった日から3年後の年末までという点を押さえておく必要があります。一方、軽減税率の特例には譲渡した年の1月1日時点で10年超という所有期間要件があり、両者は重複適用が可能です。似た名前の特例ほど、要件を並べて比較する習慣をつけておくと混同を防げます。

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